基礎知識最終更新: 2026-10-26 / 読了目安: 7分

第四種郵便で植物を送る: 料金、届くまでの日数、梱包と開封のルール

植物を郵便で送るときの定番が第四種郵便です。追跡がなく、土日は配達されず、包みも完全には閉じないので、初めて使うときは届くまで不安になります。それでも定番になっているのは安いからで、箱で送る場合の料金は500gまでなら定形外郵便の半分程度かそれ以下です。

第四種郵便で送れる植物

第四種郵便物にはいくつかの種類があり、植物を送るときに使うのは植物種子等郵便物です。内国郵便約款は、その中身を「植物種子、苗、苗木、茎若しくは根で栽植の用に供するもの」と定めています。

鉢から抜いたアガベや塊根植物、外した子株、挿し穂、種子は、どれも植えるためのものなのでこの範囲に入ります。切り花や、食べるための野菜や果物は、植えるためのものではないので対象外です。

大きさと重さには次の上限と下限があります。

  • 重さ:1kgまで
  • 大きさ:長さ60cmまで、縦横厚さの合計90cmまで
  • 小ささ:長さ14cm、幅9cmより小さいものは出せない

もう一つの条件が開封です。第四種郵便物は、中身を確かめられる形で差し出すことになっています。約款が開封として認めている形には、口の一部を開けて郵便物の種類がすぐ分かるようにしたものや、透明な包みで中身の大部分が見えるものがあります。封をすべて閉じた箱や紙袋では、第四種として出せません。

料金を定形外郵便と比べる

第四種の料金は重さだけで決まり、距離では変わりません。株を厚さ3cmを超える箱に入れると、定形外郵便では規格外の料金になります。右の列は、その重さの包みを定形外郵便で送るときの料金です。

重さ第四種定形外(規格外)
50gまで73円260円
75gまで110円290円
100gまで130円290円
150gまで170円390円
200gまで210円450円
300gまで240円660円
400gまで290円660円
500gまで342円660円
1kgまで602円920円

400gを超えると、第四種は100gごとに52円ずつ上がります。300gの株なら、定形外郵便の660円に対して第四種は240円です。日本郵便のお届け日数の区分でも、第四種は定形外郵便と同じ「大型郵便物」に入るので、安いぶん定形外より遅く届くわけではありません。

ほかの送り方とは、料金のほかに追跡、土日の配達、補償が違います。

送り方料金追跡土日の配達
第四種73〜602円なしなし
定形外(規格外)260〜920円なしなし
ゆうパケット250〜360円ありあり
ゆうパック840円〜ありあり

この4つのうち補償が付くのはゆうパックだけで、30万円までです。定形外は1kgまでの料金で、ゆうパックの料金は距離と大きさで変わります。土日の配達の欄は、休日の配達も同じです。

ゆうパケットは厚さ3cmに収まれば追跡が付いて土日も届くので、薄い封筒に入る小さな苗や種子なら候補になります。トゲのある株を箱に入れると3cmを超えることが多く、その場合に安く送れるのが第四種です。

届くまでの日数と土日の配達

速達や書留を付けずに出した第四種は、ほかの普通の郵便物と同じく、土曜、日曜、休日には配達されません(1月1日を除く)。普通の郵便物は2021年10月に土曜日の配達が休止され、お届け日数も1日程度繰り下げられました。

日本郵便のお届け日数の検索で「翌々日」と出る区間なら、差し出した曜日ごとの届く目安は次のとおりです(窓口におおむね17時までに出した場合)。

差し出した日届く目安
月曜日水曜日
火曜日木曜日
水曜日金曜日
木曜日月曜日
金曜日月曜日
土曜日火曜日
日曜日火曜日

木曜日か金曜日に出すと、株は箱の中で週末を越して月曜日に届きます。お届け日数が「3日後」の区間では、水曜日に出しても届くのは週明けの月曜日です。差出地と宛先の郵便番号を入れると、日本郵便のサイトで区間ごとの日数を調べられます。

初めてだと不安になる点

追跡と補償がない

普通に出した第四種郵便には追跡番号がなく、届くまでの途中経過は分かりません。届かなかったときや中身が傷んだときの損害賠償もありません。

日本郵便のオプションの案内では、第四種郵便物も特定記録や書留を付けられる郵便物に挙がっています。特定記録(+210円)を付けると配達状況を追えますが、配達は普通の郵便物と同じく平日だけです。簡易書留(+350円)なら5万円までの実損が賠償され、土日も配達されます。追跡や補償が要る株にだけ付ければ、ほかは第四種の料金のまま送れます。

包みが閉じていない

開封で出すと聞くと、途中で株が落ちないか心配になります。開封は中身を確かめられるようにするための条件で、株が出てしまうほど大きく開ける必要はありません。口の一部を開ける、小さな窓を開ける、透明な袋に入れるといった形にして、株は紙や緩衝材で箱の中に固定します。

輸送中の数日と届いた株のシワ

週末をはさむと、株は数日を暗い箱の中で過ごします。アガベや塊根植物の抜き苗は葉や幹に水を蓄えていて、この程度の日数なら持ちこたえることが多い植物です。

届いた株の葉にシワが寄っていても、抜き苗ではよくある状態です。根が水を吸えないあいだ、株は蓄えた水を使って過ごすためです。株元が固く、成長点が傷んでいなければ、発根して水を吸い始めると張りが戻ります。

抜き苗の梱包と差し出し方

  1. 鉢から抜いて土を落とす。土の重さはそのまま料金に乗る
  2. 根を乾かす。濡れたまま箱に入れると、届くまでの数日で蒸れて傷みやすい
  3. 根を新聞紙やキッチンペーパーで包む。トゲの強い株は、包みを突き破らないよう葉先も紙や緩衝材で覆う
  4. 箱か厚手の封筒に入れ、すき間に丸めた紙を詰めて株が動かないようにする
  5. 口の一部を閉じずに残すか、中が見える窓を開ける。透明な袋に入れて、中身の大部分が見えるようにしてもよい
  6. 表に宛名と差出人を書き、「第四種郵便物(植物種子等)」と書き添える
  7. 初めてのうちは郵便局の窓口に持ち込み、第四種で出したいと伝える

郵便物の外側に書ける事項は約款で限られていますが、郵便物の種類と内容品の名称は書いてよい事項に入っています。窓口に持ち込めば重さを量って料金を出してもらえ、開封の形で足りているかもその場で確かめられます。

中に入れてよいもの

第四種郵便物に入れてよい文書は約款で決まっていて、手紙は入れられません。中に入れてよいとされているのは、主に次のものです。

  • 差出人と受取人の氏名、住所
  • 内容品の名称、数量、価格、重さ
  • 送付の目的や代金についての簡単な通信文
  • 植え付けや殖やし方の説明

品種名のラベルや育て方のメモは入れられます。添える言葉は「ご注文の株をお送りします」のような送付の目的を示す一言にとどめます。この範囲を超える手紙を入れると、包み全体が手紙と同じ第一種郵便物として扱われ、第四種の料金で出していれば料金不足になります。

受け取る側の準備

発送の連絡を受けたら、差し出した曜日から到着日の見当をつけておきます。夏は郵便受けの中が熱くなることがあるので、届く日には早めに取り出せるようにしておくと安心です。

届いたら箱から出し、株元の固さと成長点の状態を確かめてから発根管理に移ります。手順はベアルート株の発根管理にまとめています。

ほかの送り方を選ぶ場面

  • 高価な株:第四種のままでは補償がない。簡易書留を付けるか、30万円まで補償のあるゆうパックにする
  • 真夏と真冬:届くまでの日数のぶん、株が暑さや寒さにさらされる。土日も配達されるゆうパックやゆうパケットなら、週末をまたいで止まることがない
  • 鉢植えのまま:土と鉢で重くなり、1kgの上限を超えやすい。ゆうパックが向く
  • 到着日を決めたい:配達日指定は第四種郵便物には付けられない

参考にした日本郵便の案内

料金と条件は2026年10月時点のものです。改定されることがあるので、出す前に日本郵便の案内で確かめてください。

このガイドについて — 当サイト運営者が実際に管理している植物の栽培記録(関東・東京)と、複数の文献・公的データ(USDA耐寒帯など)を参照して作成しました。掲載情報に誤りや改善提案がございましたら お問い合わせ よりご連絡ください。